【第2話】歌のテストで大恥をかいた中学・高校時代

中学校に入学した僕は、
人見知りの性格・新しい環境ということもあり

小学校時代よりもはるかに
”大人しい人間”になりつつあった。

中学校自体は
周囲の3つ程の小学校からそのまま進学する
普通のどこにでもある中学校。

ただ、ヤンキーの多さでは有名だった。

学年が上がるにつれて、
何人もヤンキーが増えていく。

 

まあそれは置いておいて、
思春期の人間の移り変わりっていうのは
本当にすごいと思う。

もともとコミュ障的要素を持っていた僕は、
それが中学に上がる同時に見事に開花した。

 

まずクラスの前に立ったり、
国語の授業で朗読したりするのが
死ぬほど苦手になった。

僕のコミュ障の原因の一つは、
異常なまでの自意識過剰。

授業中に先生から当てられると、
体温が急激に上昇し、体から汗が湧き出てきた。

それを自分でも自覚してしまうので、
なんとか平静でいようとするも逆にテンパり、
さらに顔が真っ赤になっていく。

「顔赤くなってるぞー」なんて
ヤジが飛んできた時には、もう最悪だ。

制服のワイシャツを汗でびっしょりにしながら
なんとかその場を乗り切るしかなかった。

 

この症状は良くなるどころか、どんどん悪化し、
ひたすら自分の殻に籠るようになってしまった。

女子に落とした消しゴムを拾ってもらうだけでも
気持ち悪いくらい顔を真っ赤にしていた。

もう目の当てようもない。

 

小学校から僕を知る人からは、

「なんか大人しくなったね。」とか
「昔はもっと喋ったじゃん~」とか言われたりした。

本当に余計なお世話だ。。

 

中学生になった僕はいつの間にか
おとなしいキャラが当たり前。
いつも無口。めったに笑わない。

そんなイメージがついた。

当時はコミュ障という言葉は
まだ世間で浸透していなかったが、
まさに”THE・コミュ障”、コンプレックスの塊だった。

 

特に僕の人生史上最大の黒歴史は
『歌のテスト』の時だと思う。

中学3年の前期のおわり、
音楽の授業の成績をつけるため、
「歌のテスト」が行われることになった。

これは一人一人クラスの前に出て、
たった一人で歌を歌わせるというものだ。

お察しの通り、
コミュ障には地獄のイベントである。

 

僕は歌のテストがある1ヶ月くらい前から
その日のことを考えるだけで
胃がキリキリして頭がヘンな気分になった。

「どうしよう、まじで無理だ」
「どうやって乗り越えればいいんだ。。」

そんな不安を抱えながら、
歌のテスト当日を迎える。

やはり中学生というのは多感な時期なので、
クラスの誰もが「はぁーまじ最悪」と不満を口にしていた。

それでもいざテストが始まると、
なんだかんだ皆それなりに歌ったり、
うまいことやり過ごしていた。

「なんでこいつら普通に歌えるんだよ」
「俺には絶対にムリだ」

果てしない絶望だった。

誰でもいいから失敗してくれないかな。
とか思ったりもした。(-_-;)

自分の順番を待っている間は
不安と緊張がありすぎて
もう意味が分からなくなっていた。

 

で、ついにいざ僕の番。

「出席番号〇番!〇〇君。」

僕「はい。(震え声)」

足をガックガクに震わせながら、
皆の前に立ち、歌がはじまった。

 

結論から言うと、僕は歌えなかった。

歌おうとしても、声が出てこなかった。
口を開けるも、声にならない
かすれた空気だけが漏れて僕は死んだ。

歌のテストなのに、口パクをし、
伴奏だけが流れる様は滑稽すぎる。苦笑

歌ってもいないのに、
顔は真っ赤になって汗を吹き出していた。

「え、あいつ何で歌わないの?w」
「顔赤くなって一人でテンパってるし」
「てか汗やばw」

そんな声が聞こえてくる気がした。

クラスの空気が変になって(そう感じた)
女子がひそひそしているのを確認した。

『あー俺終わったな。大恥さらしだこれ。』

頭が真っ白になりながら、
ようやく伴奏がすべて終わった頃には
半分涙目になってこらえるのに必死だった。

試験が終わった後、先生に
「このままじゃ成績付けられないけどもう一回やる?」
と聞かれたが、やるわけがない。

一秒でも早く消え去りたかった。

 

これが中学校時代の最大の黒歴史だと思う。

ちなみに音楽成績は5段階中の”2”だった。
内申的には結構響く成績だ。苦笑

 

他にも恥ずかしくなるようなエピソードは
まだまだたくさんあるが、
とりあえずこのくらいにしておく。

あ~思い出すだけで死にたい。でも続ける。

 

僕のこのコミュ障具合は、
高校にあがっても相変わらず続いた。

中学の時と同じように
まず最初に、無口、おとなしいキャラ、
という印象がクラスの中で定着してしまう。

一度、おとなしい、無口、クール(?)
などの印象がついてしまうと、

「急におしゃべりになったら変に思われないか」
「今ここで発言するのはやめとこう・・」

というかんじで、
どんどんコミュ障に拍車がかかっていく。

たまに羽目を外したりすると
「あれ、そんなキャラだっけ?」という
ありがた迷惑な野次を入れられて
内心大ダメージを受けたりするのだ。

まじで糞だと思った。周りも。自分も。

 

高校では中学の時ほど
恥をかくイベントはなかったにしろ、
周囲への妬みが大きくなっていた。

 

次々とカップルが誕生するのをみては、
「女と絡むとかだせえし。」
「なんであいつのレベルで彼女出来るんだ?」

とか、嫉妬心丸出しだった。

本当は青春時代に彼女とデートしたりして
青春らしい思い出を作ってみたい気持ちはあった。

でもそれを素直に認められない当時の自分。
糞みたいなプライドの塊だった。

 

高校時代に女子とまともに会話した記憶は
数えるほどしかない。

学祭などのイベントで
男女が入り混じってワイワイしている中でも、
男子だけのグループでずっと縮こまっていた。

 

そんなこんなで、僕の青春は
コミュ障が原因で残念な結果に終わっていく。

 

僕は自分がコミュ障なのも
彼女ができないのも
無口だと言われるのも

全部周りのせいにしていたけど、
どう考えても全部自分が悪い。

というか、

こういった精神的コンプレックスは
他人に責任を押し付けても
1ミリも解決に向かわないわけで、

全てを素直に受け入れた時、
初めて解決に向かっていくものなのだ。

昔の自分にアドバイスすることはできないけど
もしできるなら、そういったことを
徹底的に教え込んであげたい。

 

次は大学編です。

僕は大学生活に異常に希望を持っていました。

なぜなら大学に入れば誰でも
多少はリア充になれると思ったから。
青春できると思ったから。

それは半分正解で、半分間違いでした。

では、続きです。

【第3話】大学ぼっち辛すぎワロタ。。唯一の居場所

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